『サイクロップス銀城』という言葉をあなたは知っていますか?
漫画には、しばしば見開きを大きく1コマとして迫力のあるシーンが描かれます。
ブリーチでもそれは例外ではなく、卍解するシーンなどの見どころでは、向かい合う左右2ページが丸々使われています。
今回はその見開きが起こした奇跡、『サイクロップス銀城』について書いていきます。
サイクロップス銀城とは
サイクロップスという生き物をご存じでしょうか?
詳しくは後述しますが、ギリシャ神話に出てくる一つ目の巨人です。
冒頭の画像をご覧の通り、『銀城空吾(ぎんじょうくうご)』は、見開きのせいで顔がひっついてしまい、一つ目に。
完現術篇のメインキャラクターは、期せずしてサイクロップスになってしまったのです。
本来は顔が描かれているのでしょうが、見開きならではの奇跡ですね。
銀城がサイクロップスになった場面
サイクロップス銀城が誕生したのは、BLEACH53巻。
完現術者・銀城空吾が敵だったことが判明。
しかし、黒崎一護に死神の力が戻ったことで、圧倒的な力を見せつける場面です。
一護の力を甘く見ていた銀城。
月牙天衝により後ろの建物が消し飛ばされ、驚きを隠せない。
この尋常ではない威力の表現が、見開き1コマとして描かれました。
そして、ド真ん中に銀城が居てしまった事でサイクロップス銀城は生まれたのです。
完現術篇当時の反響
少年ジャンプ連載当時も、この面白い現象はやはり話題に登ったようです。
例えば僕の友人は、当時の電車の中で、二人組の男性が、
「ブリーチのさぁ、銀城空吾がサイクロップスになったの知ってる?」
といった会話を耳にして、笑いを堪えるのに必死だったとか(笑)
あまりにワードが面白すぎて、同じ場面に遭遇したらブリーチ好きなら誰もが笑ってしまいそうですね。
アニメ版BLEACHでの銀城空吾
本とは違い、流石にアニメ版の銀城を一つ目にする訳にはいきません。
アニメ版では、月牙天衝を威嚇射撃するシーンの雰囲気が変更されています。
銀城の頭をかすめるような斬撃ではなく、空中に向かって放たれる月牙。
暗雲が月牙で打ち払われ、木々や水面が揺らめくシーンが追加されています。
本来サイクロップスだった顔
これが、本来サイクロップスになる予定だった銀城の顔です。
後ろの建物が消し飛ばされる描写はなく、アップで銀城だけが映っています。
一つ目とまでいかなくても、原作再現としてあえてアニメでも寄り目になっていても面白かったのですが…
流石にそれはありえないですね(笑)
ただ、この驚いている表情。
この顔を見て、ここは本来サイクロップスのシーンだと思うと、それだけでなんだか面白いです。
神話のサイクロップスについて
サイクロップスは、ギリシャ神話の架空の生物です。
鍛冶技術を持つ一つ目の巨人。
ゲームやアニメなどにもサイクロップスをモチーフにしたキャラクターは多く見られます。
古代ギリシャ語で『キュクロープス』。
英語読みで『サイクロプス(Cyclops)』。
奇遇な事に、日本の神や妖怪も、鍛冶技術を持つものに一つ目のものがいるのだとか。
ちなみに、サイクロップスを画像検索で調べると、元々の神話の巨人よりも、映画『X-MEN』の登場人物の方がよく出てきます。
最後に
僕が、サイクロップス銀城というネタについて知ったのは、友人から聞いたことがキッカケでした。
一度読んではいたのですが、気づいておらず、まさかそんな面白いネタがあるとは思いませんでした。
漫画を読み返して、メチャクチャ爆笑した覚えがあります。
以上、見開きの起こした奇跡『サイクロップス銀城』についての解説でした。
ご覧いただきありがとうございました。